β-カロテンでアンチエイジング

インナービューティー栄養素辞典

インナービューティーを目指して、カラダの内側から美しくなろう!

カラダの内側から美しくなるために必要な栄養素を毎月厳選して解説する、コラム「インナービューティー栄養素辞典」。第8回は「β-カロテン」。抗酸化作用をもつと言われる色素成分です。

 

β-カロテン(ベータカロテン)とは?

β-カロテンでアンチエイジング温かい食べ物がおいしい季節がやってきました。旬の食材をたっぷり入れたお鍋やスープを食べると、体の芯から温まりますよね。冬に旬を迎える食材はいろいろありますが、この中に「β-カロテン」を多く含む野菜がたくさんあることはご存知でしょうか。
β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素成分です。主な働きとして、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があると言われています。おいしいご飯を食べてアンチエイジングケアができるという、女性にとって嬉しいシーズンなのです。

 

β-カロテンの働き

β-カロテンでアンチエイジングβ-カロテンにはいくつかの代表的な働きがあります。

体の中でビタミンAに変わる

β-カロテンは摂取後に体内でビタミンAに変化する「プロビタミンA」と呼ばれるカロテノイドの一種です。
約50種類ほどあるプロビタミンAカロテノイドの中でも、β-カロテンは特にビタミンAへの変換効率がいいと言われています。
ビタミンAに変換された後は、角膜や皮膚、粘膜の機能を正常に保つなど、身体の健康維持に大切な役割を行います。

抗酸化作用

β-カロテンには活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があると言われています。
鉄が錆びたり、リンゴが茶色く変色するのは「酸化」によるものですが、同じように人間の体内でも酸化は起きており、老化やしみ、シワ、生活習慣病などの原因になる恐れがあります。
活性酸素は体内の免疫機能を担うなど重要な役割をもっていますが、身体の抗酸化能力とのバランスが崩れて過剰な状態になると、この「酸化」が進んでしまうため、バランスの取れた食事で抗酸化力を補ってあげることが大切です。

 

1日あたりの推奨摂取量は?

β-カロテンでアンチエイジングβ-カロテンは適切な量がまだ分かっていないため、現在のところ推奨摂取量は定められていません。
ただし、β-カロテンはビタミンAに変換される役割があるため、摂取が不十分だとビタミンA不足に繋がる恐れがあります。ビタミンAへの変換量は必要に応じて自然に調節されるため、β-カロテンの摂りすぎによるビタミンA過剰症は起こらないと言われています。
サプリメントでβ-カロテンのみを大量摂取すると健康上のリスクが高まるという実験結果がありますので、サプリを利用する場合は適切な量を守るようにしましょう。
ちなみに、柑皮症(かんぴしょう)と呼ばれるミカンの食べすぎなどで肌が黄色くなる症状は、カロテンの摂りすぎによって起こります。健康上の問題は特にありませんが、変化が気になる方は注意しましょう。

 

多く含まれる食材

β-カロテンでアンチエイジング

β-カロテンは主に緑黄色野菜に多く含まれています。代表的な食品にはニンジン、カボチャ、モロヘイヤ、ほうれん草、しそなどがあります。
油と一緒に摂ると吸収率が上がると言われていますので、炒め物にしたり、脂質が多い食品と一緒に摂るのがおすすめです。