骨痩せからのしわ・たるみを防ぐ!カルシウム

インナービューティー栄養素辞典

インナービューティーを目指して、カラダの内側から美しくなろう!

カラダの内側から美しくなるために必要な栄養素を毎月厳選して解説する、コラム「インナービューティー栄養素辞典」。第3回は「カルシウム」。骨をつくる栄養素というイメージが強いカルシウムですが、実は美容にも大きく関係しているんです。

 

カルシウムとは?

カルシウムカルシウムは、骨や歯の形成に必要不可欠な栄養素。実は女性は特に、カルシウム不足に注意が必要なことはご存知ですか?
女性の骨形成には女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」が大きく作用していて、骨を作る働きを促し、骨からカルシウムが溶け出す働きを抑えるといわれています。
しかしこのエストロゲンの分泌量が出産後や更年期などに減少してしまい、骨粗鬆症の大きな原因のひとつとなってしまうことがあるのです。
骨密度が低くなると、骨折しやすくなるほか、骨が痩せて顔のしわやたるみに繋がってしまいます。
元気でハリのある美しさをキープするためにも、カルシウムをしっかり摂取することが大事です。

 

カルシウムの働き

カルシウム

骨と歯の形成

体内のカルシウムはおよそ99%が骨と歯に存在します。摂取したカルシウムのうち血中に必要な分以外は骨に蓄えられ、不足した時は逆に骨から溶出することで補充されます。この「骨形成」と「骨破壊」を繰り返して、骨は常に作り替えられています。
カルシウムが不足すると、骨形成のスピードを骨破壊のスピードが上回ってしまい、結果的に骨密度が減少してしまうのです。

血液や筋肉、神経の機能を正常な状態に保つ

骨と歯以外の残り1%のカルシウムは、血液を固めて出血を防ぐ働きや、心筋を収縮させる働きなど、さまざまな身体の代謝機能を支えています。
この1%を維持するために、身体はカルシウムが不足すると骨破壊を行いますが、不足状態が慢性化すると骨から過剰にカルシウムが補充されることになってしまい、血管に沈着して動脈硬化などを引き起こす「カルシウム・パラドックス(カルシウム不足によりカルシウム過剰になる逆説的現象)」と呼ばれる現象の原因になります。

 

1日あたりの推奨摂取量は?

カルシウムカルシウムの一日当たりの推奨量は、15歳以上の女性で650mgです。男性は18~29歳が800mg、30~49歳が650mg、50歳以上が700mgとなっています。
上限量は男女ともに2,500mgです。牛乳1パック(1,000mL)を飲んでもカルシウム摂取量は1,135mgですので、通常の食事で上限量を超えることは稀ですが、サプリメントなどによる摂りすぎには注意しましょう。過剰摂取しすぎると高カルシウム血症や結石、便秘などの原因になってしまいます。

 

多く含まれる食材

カルシウムカルシウムは牛乳をはじめとした乳製品(スキムミルク、ヨーグルト、プロセスチーズなど)に多く含まれ、それ以外では豆類(豆腐、納豆など)、魚介類(ししゃも、桜エビ、ひじきなど)、野菜類(小松菜、モロヘイヤ、チンゲン菜など)からも摂取することができます。
また、カルシウムの吸収をサポートしてくれる栄養素としてビタミンDが上げられます。イワシ、鮭、きくらげ、干しシイタケなどのビタミンDが多い食材と一緒に摂取するといいでしょう。
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