東栄新薬株式会社(所在地:東京都三鷹市、代表取締役:元井 章智)は、東京薬科大学薬学部免疫学教室と共同で行った、当社の露地栽培アガリクスKA21株(以下、アガリクスKA21)に関する研究成果として、アガリクスKA21摂取によるアッカーマンシア菌(Akkermansia muciniphila)の増殖促進作用を確認しました。今回、この研究成果を受けて「医療・美容に応用可能なアッカーマンシア・ムシニフィラ増殖促進用組成物およびこれを含む医薬、飲食品、飼料」として特許登録が行われましたことをご報告いたします。
■概要
<特許番号> 特許第7398714号
<特許出願番号> 特願2021-107016
<提出日> 2021(令和3)年6月28日
<登録日> 2023(令和5)年12月7日
<特許出願人> 東栄新薬株式会社
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/384459/LL_img_384459_1.jpg
特許証
<発明の名称>
医療・美容に応用可能なアッカーマンシア・ムシニフィラ増殖促進用組成物およびこれを含む医薬、飲食品、飼料
<技術分野>
本発明は、アッカーマンシア・ムシニフィラ増殖促進用組成物およびこれを含む医薬・飲食品、飼料に関する。具体的には、医薬は、例えば、肥満・メタボリックシンドローム改善用、糖尿病治療用、腸内抗炎症用、がん免疫療法の増強を目的としたがん治療用として有用であり、飲食品は、例えば、肥満・メタボリックシンドローム改善用、糖尿病治療用、腸内抗炎症用、美容用、痩身・ダイエット用として有用である。
■アッカーマンシア・ムシニフィラについて
アッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila)は、0.6~1.0μm程度の大きさを有し、芽胞を作らず、運動性を有さない偏性嫌気性のグラム陰性細菌であり、ヒトをはじめとする多くの哺乳動物の腸内に通常存在する真性細菌であることが知られています。
近年、アッカーマンシア・ムシニフィラは肥満や糖尿病の人の腸内においてはその量が減少していること、また、アッカーマンシア・ムシニフィラの投与によりマウスにおける脂肪増加の改善やインスリン抵抗性の改善が確認され、アッカーマンシア・ムシニフィラと肥満等の障害との関連性が指摘されています(*1)(*2)。さらに、アッカーマンシア・ムシニフィラは、虫垂炎の重症度と反比例していること、また、潰瘍性大腸炎やクローン病等の炎症を伴う疾患の患者腸内においては、その量が減少していることが報告されておりアッカーマンシア・ムシニフィラは腸内の抗炎症作用に関与していると考えられています(*3)(*4)。また、近年、抗悪性腫瘍剤のPD-1阻害剤の作用を増強させる作用も指摘されています(*5)。
このため、これらの疾患や障害を予防又は改善するための有望な手段として、アッカーマンシア・ムシニフィラに対する関心が高まっています。
引用文献
(*1) Nature Medicine 23,107-113,2017
(*2) Proc Natl Acad Sci USA 110,9066-9071(2013)
(*3) Gut.2011 Jan;60(1):34-40
(*4) Am J Gastroenterol.2010 Nov;105(11):2420-8
(*5) Science 05 Jan 2018:Vol. 359, Issue 6371, pp. 91-97
■アガリクスについて
アガリクスは、補完代替医療の分野で健康食品・サプリメントとして広く利用されているキノコの1種。「菌株、栽培条件や産地により、その特性や含有成分が異なる(*6)。」「アガリクス含有製品には、製品により品質に大きな違いがある(*6)」とされます。
(*6) 国立健康・栄養研究所 素材情報データベースより抜粋
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/hf2.html
■ブラジル露地栽培アガリクスKA21株(アガリクスKA21)
ブラジルでキング・アガリクス21(=KA21)株を使用して、太陽の下、露地栽培されたアガリクス。暗所で栽培される通常のハウス栽培アガリクスに比べ、サイズは大きく育ち、主要成分のβ-グルカンやビタミンD(*7)などを多く含み、抗酸化活性が5倍以上(*8)といった特徴があります。
(*7) 日本食品分析センター調べ
(*8) IntJMedMushrooms.2019033173, pages 31-43
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/384459/LL_img_384459_2.jpg
露地栽培アガリクスKA21
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/384459/LL_img_384459_3.jpg
左:露地栽培アガリクス 右:ハウス栽培
■東栄新薬株式会社
KA21株のメーカーである東栄新薬株式会社は、これまでにKA21株に関する研究開発を27年以上行い、国際論文発表数は32本とアガリクスメーカーの中でも最も多くの研究実績があります(*9)。麻布大学獣医学部、慶應義塾大学SFC研究所、国立長寿医療研究センター、順天堂大学医学部、東京大学食の安全研究センター、東京薬科大学薬学部免疫学教室などとの共同研究実績があり、アガリクスKA21に関する様々な有益なデータを発表しています。
(*9) 国際論文発表数に基づいています
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/384459/LL_img_384459_6.jpg
東栄新薬論文発表数
2021年5月各社ホームページ・pubmedより(自社調べ)
<会社概要>
商号 :東栄新薬株式会社
本社 :〒181-0013 東京都三鷹市下連雀1-11-23
代表 :代表取締役 元井 章智
資本金 :1,000万円
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プレスリリース提供元:@Press