【岡山理科大学】フィリピンで歴史的建造物調査/江面センター長ら/復原技術の移転も可能


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学長表敬訪問で、マプア大学の教員・学生らと記念写真に納まる江面センター長(前列右から2人目)、八百板准教授(前列左端)ら


 歴史的建造物の調査研究を進めている岡山理科大学・建築歴史文化研究センターの江面嗣人センター長(特担教授)ら理大の教員・学生が2月18日~24日、フィリピンで、教育・研究交流協定を結んでいるマプア大学の教員・学生とともに歴史的建造物の調査を行いました。フィリピンにおける歴史的住宅様式を調査研究するとともに、日本で発達した木造建築の痕跡調査による復原技術移転の可能性を探るのも目的の一つで、マプア大学の学生たちも興味をもち懸命に取り組んでいました。
 今回の調査は理大のプロジェクト研究推進事業によって実現。訪れたのは江面センター長のほか、工学部建築学科の八百板季穂准教授と大学院生3人と建築学科の学生1人。マニラ市内を中心に教会や史跡、博物館、スペインの植民地時代の町並みが残るラグナ州ピラなどを精力的に調査しました。
 同センターではこれまでフィジーの歴史的住宅の調査で、長崎の旧グラバー住宅のように建物の周囲にベランダが設けられている「ベランダコロニアル様式」の発達を調査研究してきました。今回の調査で、フィリピンにもこの様式の建造物が残っているのを確認することができ、同様式の日本への伝播経路が今後より具体的に判明することが期待されます。
 また、スペイン統治下で発展した、1階が石造で2階が木造の「バハイ・ナ・バト」と呼ばれる石造住宅でも、木造部分については江面センター長らが培ってきた復原技術が応用できることが現地調査で確認できました。
 マプア大学の教員・学生たちは、国際的な交流事業「さくらサイエンスプログラム」で昨年12月18~24日に理大を訪れた際、日本の実測調査技術などを習得しており、この技術を生かして現地の住宅を理大生と共同で実測しました。
 両大学の共同調査研究は今回が初めてで、マプア大学のレイナルド・ヴェア学長からも「成果を期待している」との言葉がありました。
 江面センター長は「日本の痕跡復原技術が、フィリピンの歴史的住宅の復原においても極めて有効だと分かったのが一番大きな成果であり、この技術を使ってフィリピンの歴史的住宅の実証的な研究が、さらに進められることを確信しました」と今回の成果を強調します。江面センター長は年内に改めてフィリピンを訪れ、マプア大学と共同で、さらに詳細な調査を進める予定です。


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マプア大学との協定を有効に使い、学生間の交流はもちろん、共同して研究を進めることの重要性をともに確認。今回の調査研究はその初めての試みです


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スペイン統治下の代表的な住宅様式「バハイ・ナ・バト」。日本の痕跡復原調査で学術的な研究対象になりうることを現地で確認できました


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修理中の歴史的住宅「バハイ・ナ・バト」を調べる江面センター長(左)と八百板准教授


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理大とマプア大学が共同で歴史的住宅を実測調査しました


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マプア大学創立者の銅像前で記念撮影(両大学教員と学生)


岡山理科大学 : https://www.ous.ac.jp/


岡山理科大学建築歴史文化研究センター : http://www.archi.ous.ac.jp/ahcc/




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