我が国最大の小中学生による『城郭』研究コンテスト「第24回城の自由研究コンテスト」受賞者決定

公益財団法人日本城郭協会(理事長:小和田哲男)は、株式会社ワン・パブリッシング(取締役社長:松井謙介)と共催で、小学生・中学生を対象とした「第24回城の自由研究コンテスト」を開催しました。11月13日に都内で開催された審査会にて選定を行い、上位入賞として、以下の皆さんを選出しました。

文部科学大臣賞 各務日乃さん(東京学芸大学附属世田谷小学校5年/東京都)
足立晴音さん(四谷インターナショナルスクール中等部3年/埼玉県)
日本城郭協会賞 山田尊さん(大分市立碩田学園5年/大分県)
坂下もなみさん(埼玉大学教育学部附属中学校3年/埼玉県)
ワン・パブリッシング賞 鈴木智哉さん(三春町立三春小学校1年/福島県)
市毛愛理さん(横浜市立本牧中学校3年/神奈川県)
審査員特別賞 鵜飼壮さん(一宮市立萩原中学校2年/愛知県)

また、上記の皆さんに加えて優秀賞・佳作として小学生7名中学生6名の受賞も決まりました。
文部科学大臣賞から佳作までの20作品は、12月20~21日の2日間、横浜市のパシフィコ横浜で開催される「お城EXPO2025」会場に展示されます。
また、表彰式は12月21日の午後15時から同じ「お城EXPO2025」の会場にて開催されます。
上位入賞それぞれの作品の受賞理由は以下の通りです。


文部科学大臣賞(小学生の部)
各務日乃さん(東京学芸大学附属世田谷小学校5年/東京都)
『世田谷城廃城新設 等価交換説を立てる』

【受賞理由】
小田原合戦後、世田谷城を接収したのは誰かという一級資料が残らない謎に挑み、AI、へうげもの、秀吉の禁制を使うだけでなく、現地踏査を実施しまとめていく手法は見事です。等価交換説まで結論付けるまでの道筋が、大変良くまとめられています。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_1.jpg
各務日乃さん作品

文部科学大臣賞(中学生の部)
足立晴音さん(四谷インターナショナルスクール中等部3年/埼玉県)
『道庭城の謎は伝説へ』

【受賞理由】
道庭城についての一連の研究の最終的なまとめでした。地形図や街道の位置等の特色から城の場所や立地に迫り、古文書や地誌・様々な資料から「道庭御前」を導き出し、女性相続の鎌倉時代に、境界線や関・市場などを監視している時代に特定できたプロセスを評価しました。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_2.jpeg
足立晴音さん作品

日本城郭協会賞(小学生の部)
山田尊さん(大分市立碩田学園5年/大分県)
『岡城 かまぼこ石の謎に迫る!』

【受賞理由】
かまぼこ石が、なぜ岡城だけにあるのかに疑問を持ち、手すり説が本当かなどを、絵図や文献、現物を調べるだけでなく、領内そして他城の事例を良く調べることが出来ました。結論を導く方法や、まとめ方も大変良かったと思います。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_3.jpg
山田尊さん作品

日本城郭協会賞(中学生の部)
坂下もなみさん(埼玉大学教育学部附属中学校3年/埼玉県)
『父への挑戦 安土城の八角天守の謎』

【受賞理由】
安土城の上から二重目が八角形であることについて、なぜ八角形が採用されたのかを、様々史料を用いて検証し、さらに同時代の天守建築と比較するなどして、上手くまとめることが出来ました。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_4.jpg
坂下もなみさん作品

ワン・パブリッシング賞(小学生の部)
鈴木智哉さん(三春町立三春小学校1年 /福島県)
『だいすきな「みはるじょう」~おふろのだいはっけん~』

【受賞理由】
地元の三春城に興味を持って、三つの特色に気付き、特に「お風呂」について調べたのは、小学校1年生らしい楽しい発想だと感じました。全国11城に手紙を出して、調べたことは、小学校1年生とは思えなく、とても良かったと思います。

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_5.jpg
鈴木智哉さん作品

ワン・パブリッシング賞(中学生の部)
市毛愛理さん(横浜市立本牧中学校3年/神奈川県)
『岡城と豊前五城はなぜ築かれた?~緒方三郎惟栄の真の意図~』

【受賞理由】
岡城と豊前五城について、なぜ緒方惟栄は、ここに築城したのかについて、まとめようとした論考でした。城に対する検証より、緒方惟栄の事績と鎌倉期の歴史が中心となり、岡城と豊前五城の現地踏査を実施したものの、手を広げすぎた感があるのが、ちょっと残念に感じた。

画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_6.jpg
市毛愛理さん作品

審査員特別賞(中学生の部)
鵜飼壮さん(一宮市立萩原中学校2年/愛知県)
『城と太平洋戦争~城は守られていたのか~』

【受賞理由】
昨年度に引き続き、太平洋戦争時に城は守られたかについて、全国的な事例を丁寧に調べ、上手くまとめることが出来ています。巻末のリストも良く調べ上げていました。結論として、城は守られていなかったとしていますが、戦争を二度と引き起こさないようにという思いをしっかりまとめることが出来ました。

画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_7.jpg
鵜飼壮さん作品

画像8: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_8.jpg
お城EXPO会場における表彰式(前回の写真)

◆「城の自由研究コンテスト」開催概要
行事名称 第24回「城の自由研究コンテスト」
主催者 公益財団法人日本城郭協会/株式会社ワン・パブリッシング
後援 文部科学省 教育新聞社 読売KODOMO新聞 読売中高生新聞 城びと
協賛 童友社
目的 小・中学生の総合的な学習をふまえ、地域のシンボルである
「城」を探訪し、研究・調査・発表する中で我が国の
文化遺産についての理解を深める。
概要 全国の小学生、中学生から応募された城に関する自由研究の
優秀作品に対し、小学生の部と中学生の部それぞれに文部科学大臣賞、
日本城郭協会賞、ワン・パブリッシング賞、優秀賞、佳作、
団体賞(学校賞)を選出し、これを表彰する。


◆第24回「城の自由研究コンテスト」応募状況
今回の応募状況は30都府県から、201作品となりました。
内訳は小学生の部で個人応募53作品、団体応募3団体3作品の計56作品、中学生の部で個人応募35作品、団体応募14団体110作品の計201作品でした。
1次審査、2次審査を経て選出された小学生の部及び中学生の部でそれぞれ10作品に対して、11月に行われた最終審査では、各審査員の採点と評価で最高得点の作品それぞれに文部科学大臣賞、続く高得点の作品に主催者賞である日本城郭協会賞とワン・パブリッシング賞をそれぞれ選出し、その後、審査員特別賞、優秀賞、佳作を選出しました。なお、団体賞(学校賞)につきましては今年、該当団体はありませんでした。


◆第24回「城の自由研究コンテスト」審査員
加藤理文(協会常務理事・協会学術委員会副委員長・文学博士)
諏訪間順(協会評議員)
柳下則久(青山学院大学客員教授)
萩原さちこ(協会理事・城郭ライター)
前田利久(元清水国際高等学校校長)
星川武(株式会社ワン・パブリッシング歴史群像編集長)

画像9: https://www.atpress.ne.jp/releases/559072/LL_img_559072_9.jpg
第24回城の自由研究コンテスト審査員


◆公益財団法人日本城郭協会
日本城郭協会は、昭和30年に設立後、昭和42年に文部省の認可を受け、「日本および世界各国の城郭に関する研究、調査、啓蒙を通じて、民族、歴史、風土に関する知識の普及を図り、もって教育、文化の発展に寄与すること」を目的として城郭関連団体で唯一の公益財団法人として活動しています。
主要な事業としては「日本100名城・続日本100名城」の認定とスタンプラリーの運営、「お城EXPO」「日本城郭検定」「城の自由研究コンテスト」の主催、論文集「日本城郭協会研究紀要」の発行などを行っています。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
【広報・PRご担当者様へ】掲載費0円で御社製品をPRしませんか?