特定技能外国人向けのAIを活用した日本語会話の習熟と日本での就業促進のための共同プロジェクトを発足

Hanoi University(以下 ハノイ大学)、一般社団法人アジア人財教育開発機構(以下 アジア人財教育開発機構)、店舗流通ネット株式会社(以下 店舗流通ネット)、株式会社NTTドコモ(以下 ドコモ)は、特定技能(※1)外国人が日本国内の外食業分野において即戦力として就業することをめざし、ベトナムでの日本語教育およびAIを活用した日本語の会話力トレーニングから日本での就業機会の提供までをトータルでサポートする共同プロジェクトを本日発足いたしました。

2030年に644万人不足すると予測される(※2)深刻な国内の労働者不足問題の対策として外国人材は注目を集めていますが、外国人材の実際の日本語会話力レベルと受け入れ企業が期待するレベルの認識の差が課題となっています。また実際に、ベトナム現地の教育機関には日本語教師が不足し、日本での就業を望むベトナム在住者が日本語を学ぶ環境の改善が必要とされています。

本プロジェクトでは、ベトナムの教育機関で日本語授業の教材を提供するほか、ドコモが開発した外国人向け日本語会話学習サービス「Japanese Language Training AI(以下、JLT-AI)」を試験提供します。JLT-AIには、日本国内の外食業で人材紹介事業を手掛ける店舗流通ネットが新たに開発した、外食業の特定技能試験対策および外食業分野で即戦力として活躍できる人材になるためのコンテンツを収録し、日本国内の飲食店での接客時にお客さまに伝わる「仕事で必要な日本語会話力」の習熟をサポートします。
また、「仕事で必要な日本語会話力」という曖昧なスキルレベルを「見える化」する検定コンテンツも店舗流通ネットが開発しJLT-AIに収録、外国人材と採用する企業の日本語会話力に対する認識の差分をなくし、外国人材の定着につなげます。さらに、現地で日本語を習熟した外国人材が日本で企業に就業するまでをサポートします。
今後、ベトナムでの教育開発経験のあるアジア人財教育開発機構が中心となり、ベトナムの教育機関であるハノイ大学にて日本語授業の教材提供および、本プロジェクト参加者の募集を開始します。4者は、ハノイ大学の取り組み結果をもとに他教育機関へも本プロジェクトの取り組みを展開し、また日本語会話力のトレーニング結果を日本での就業機会獲得に結び付けることを目的に、JLT-AIを用いた日本語会話力の検定試験の企画・運用も進めてまいります。

4者は、日本で働きたい外国人と、外国人の力を必要とする日本企業の間にある日本語会話力の課題を解決し、外国人が必要な日本語を習熟する環境の充実と、外国人材が活躍できる社会の実現をめざします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/195302/LL_img_195302_1.png
<プロジェクト全体概要>

※1 特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能又は熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格
※2 出典:パーソル総合研究所「労働市場の未来推計2030」
https://rc.persol-group.co.jp/roudou2030/
※3 出典:外国人労働者の育成に関する課題調査(スタディスト)
https://studist.jp/cms/wp-content/uploads/2019/01/0a5d2eb4c6db68693691ceb9c3fc45c3.pdf


■共同プロジェクト概要
1. プロジェクトクト実施内容
(1) 教育機関での日本語授業に教材を提供
外食業の特定技能試験対策を目的とした教材(※)、および日本国内の飲食店でスタッフとして働く際の会話を指導する教材を提供します。
(2) 「仕事に必要な日本語会話力」のトレーニングコンテンツの開発および開発コンテンツの「Japanese Language Training AI」への収録・提供
外食業の特定技能試験対策、日本国内の飲食店でスタッフとして働く際に必要となる日本語会話をトレーニングできるコンテンツをJLT-AIに収録し、提供します。
(3) 「仕事で必要な日本語会話力」を測定する検定コンテンツの開発および開発コンテンツの「Japanese Language Training AI」への収録・提供
日本国内の飲食店で働く際に必要となる日本語会話力の習熟度を確認するための検定コンテンツをJLT-AIに収録し、提供します。日本語会話力を4段階(Perfect、Great、Good、Bad)で評価し、外国人材の日本語会話力を「みえる化」します。
(4) 日本での就業希望者の支援および定着に向けたサポート
日本国内の飲食企業からスカウトを受けることができるベトナム人向け就業サイト( http://bid-career.com )を用いて、就業先を紹介します。就業後も、JLT-AIの継続提供など、就業先への定着を目的としたサポートを実施します。

2. プロジェクト開始日
2019年10月4日(金)

3. プロジェクト対象者
ハノイ大学の学生

4. 各社の役割
<ハノイ大学>
・大学内で日本語を学習している日本就業希望者の募集
・JLT-AIを活用した授業の実施
・JLT-AIを用いた日本語会話力検定試験の実施

<アジア人財教育開発機構>
・日本語を学習している日本就職希望者の募集
・JLT-AIを用いた日本語会話力検定試験の企画、運用に向けた検討

<店舗流通ネット>
・JLT-AIに収録する「外食業の特定技能試験対策」、「仕事で必要な日本語会話力」のトレーニングコンテンツおよび、「仕事で必要な日本語会話力」を測定する検定コンテンツの開発
・JLT-AIを活用した日本語授業の設計
・日本国内での就業先の紹介
・JLT-AIを用いた日本語会話力検定試験の企画、運用に向けた検討

<ドコモ>
・日本語会話力をトレーニングするコンテンツを収録したJLT-AIの提供
・日本語会話力を測定する検定コンテンツを収録したJLT-AIの提供

※ NTT東日本が提供するeラーニングシステム「ひかりクラウドスマートスタディ(R)」上でも提供いたします。
* 「ひかりクラウドスマートスタディ」は株式会社NTT東日本の登録商標です。


■外国人向け日本語会話トレーニングサービス「Japanese Language Training AI」サービス概要
1. 概要
利用者の「発音」や、「言い回し」をサポートAIが判定し、アドバイスすることで、日本語会話のトレーニングを可能にするサービスです。

2.特徴
独自に開発したAIは、3つの機能を持ちます。これにより、日本語会話のトレーニングを可能にします。

・「発音判定AI」
正しい日本語の発音ができているか否かではなく、相手に伝わる発音か否かを判定しアドバイスする機能

・「表現判定AI」
適切な言い回しか否かを判定しアドバイスする機能
その場に適切な表現の日本語を使用できているかを判定します。例えば、初対面の相手に対して『今日の天気』を伝える場合、「めっちゃ良い天気」や「すげー良い天気」など適さないと捉えられる表現をした場合は「めっちゃ」や「すげー」は適さないと指摘し、言い回しとして「とても」や「すごく」などが適しているとアドバイスを表示します。

・「自由対話AI」
利用者が母国語で発話をすると、日本語を練習する文章を生成する機能

3. 利用方法
App Storeにて公開

4. 対応機種
iOS 10.0以上のiPhone

5 対応言語
英語、ベトナム語

6. その他
JLT-AIは日本財団が主宰するソーシャルイノベーションの創出に取り組む革新的な人材・チームを公募する「日本財団ソーシャルイノベーションアワード2019」においてファイナリストとして選出されました。


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プレスリリース提供元:@Press
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