企業へのサイバー攻撃や個人情報流出が相次ぐなか、インターネットサービスのセキュリティ対策が改めて問われている。企業は不正アクセスを防ぐために多額の費用を投じているが、利用者の個人情報を大量に収集し、保管する仕組みそのものについては、十分に見直されているとは言い難い。
ブロックチェーンプラットフォーム「DFSChain」の開発を進めるDIFINESは、こうした問題に対し、必要以上の個人情報を収集しないという設計思想を打ち出している。
この考え方を推進するのは、DFSChain Chief Architect(チーフアーキテクト)のYoshihiro Sato氏だ。
DIFINESは現在、AI、ゲーム、NFT、マーケティング、金融情報、生活関連サービスなど、幅広い分野で1,000のアプリケーションを展開する「DFS1000 Project」を推進している。
その中心となるのが、一度のアカウント登録で複数のサービスを利用できる共通基盤だ。
Sato氏は、セキュリティ対策の強化だけに頼るのではなく、企業が保有する個人情報そのものを減らすことが、これからのインターネットサービスに必要な考え方の一つだと位置づけている。
サイバー攻撃は防げても、情報を集めすぎる問題は解決しない
企業のデータベースを狙った不正アクセスやランサムウェア攻撃は、業種や事業規模を問わず深刻な問題となっている。
ひとたび顧客情報が流出すれば、企業は原因調査、システムの復旧、利用者への通知、再発防止策の実施など、多くの対応を迫られる。金銭的な負担に加え、長年築いてきた信用を失う可能性もある。
こうした被害を防ぐため、企業は認証システムの強化やアクセス制御、監視体制の整備などを進めている。
もちろん、これらの対策は不可欠だ。
しかし、どれほど防御を強化しても、サイバー攻撃のリスクを完全になくすことは難しい。
ここでSato氏が問題視しているのは、企業が利用者の個人情報を必要以上に集めるという従来の慣習だ。
例えば、オンラインゲームを利用するために、本名や住所は本当に必要なのだろうか。
AIサービスを使うために、電話番号や生年月日まで登録する必要があるのだろうか。
デジタルコンテンツを閲覧するだけなのに、なぜ多くの個人情報を求められるのだろうか。
サービスの内容によっては本人確認や配送先情報などが必要になる。しかし、すべてのサービスで同じような個人情報を収集する必要があるわけではない。
それにもかかわらず、インターネット上では新しいサービスを利用するたびに会員登録を求められ、利用者は同じ情報を繰り返し提供している。
その結果、多くの企業が同じ利用者の個人情報を保有することになる。
情報を保有する企業が増えれば、利用者が自分の情報の管理状況を把握することは難しくなり、情報漏洩にさらされる経路も増える可能性がある。
Sato氏は、この構造そのものを見直す必要があると考えている。
「集めた個人情報を守る」から「必要以上に集めない」へ
これまでのセキュリティ対策は、企業が保有する情報をどのように守るかという考え方を中心に発展してきた。
データの暗号化、不正アクセスの防止、アクセス権限の管理、システム監視など、さまざまな技術が導入されている。
しかし、もう一つの方法がある。
最初から、必要のない個人情報を取得しないことだ。
企業が保有していない個人情報は、その企業のデータベースから流出することがない。
これは単純な原理だが、個人情報流出の影響を抑えるうえで重要な意味を持つ。
大量の個人情報を集め、それを守るために多額の費用をかけるのではなく、そもそも収集する情報を必要最小限にする。
DIFINESは、この考え方をDFSChainの設計思想の一つとして採用している。
ただし、個人情報の収集を減らすだけでサイバー攻撃を防止できるわけではない。アカウントの乗っ取りや不正アクセス、サービス停止などへの対策は引き続き必要だ。
重要なのは、個人情報の収集を抑えることと、適切なセキュリティ対策を組み合わせることである。
DFSChainの共通アカウント「MetaFace」が目指す仕組み
DFSChainでは、複数のアプリケーションで共通して利用できるウォレット兼アカウント「MetaFace」を採用している。
MetaFaceは、メールアドレスによる登録と認証を基本とする仕組みだ。
一度アカウントを作成すれば、DFSChain上の各アプリで共通利用できるよう設計されている。
例えば、ゲームを利用した人が、その後AIサービスやNFTマーケットプレイスを利用する場合でも、アプリごとに新しいアカウントを作成する負担を減らせる。
利用者は、必要以上に個人情報を登録することなく、さまざまなサービスへアクセスできる環境を目指す。
また、一般的なWeb3サービスでは、ウォレットの作成や秘密鍵の管理などが初心者にとって利用の障壁になる場合がある。
DFSChainは、こうした複雑な操作を利用者に意識させず、一般的なWebサービスに近い感覚で利用できる設計を重視している。
一方で、メールアドレスも個人情報に該当する場合があり、サービスによっては追加情報や法令に基づく本人確認が必要となる。
また、共通アカウントを利用する仕組みでは、認証基盤のセキュリティが特に重要になる。認証システムに不正アクセスが発生した場合、その影響が複数のアプリに及ぶ可能性があるためだ。
そのため、DFSChainの運用においても、認証基盤の保護、アクセス制御、監視体制の整備などが重要な課題となる。
1,000アプリ構想を推進。多様なサービスを共通基盤でつなぐ
DIFINESが進める「DFS1000 Project」は、DFSChainを基盤に1,000のアプリケーションを展開する構想だ。
AI、金融情報、ゲーム、NFT、マーケティング、店舗サービスなど、幅広い分野への展開を計画している。
この構想で重要なのは、単にアプリの数を増やすことではない。
一度のアカウント登録で多くのサービスを利用できる環境を整え、利用者の利便性を高めることにある。
現在、DFSChainおよびDIFINESの関連事業では、以下のプロジェクトについて開発、公開準備、事業化に向けた取り組みが進められている。
共通基盤・ウォレット・取引・決済関連
・MetaFace:DFSChain共通ウォレット兼アカウント
・DFSScan:DFSChainの取引・記録情報を確認するサービス
・DIFINESone:Telegramを起点とするアプリ統合プラットフォーム
・DFSName:DFSChainのネーミングサービス
・Stables Point:承認されたサービスで利用できる共通ポイント構想
・Stablescoin:ステーブルコイン関連プロジェクト
・Q.Builders:Burn&Drop・BurnToEarnプラットフォーム
・BurnConvert:外部プロジェクト向けBurnプール登録・申請機能
AI・データ・情報・教育関連
・Uhalisi:AIとブロックチェーンを活用したデジタルコンテンツ真正性証明サービス
・HARUTBAM:AI市場予測情報サービス
・BTCBANK:ビットコインのAIトレード支援・情報サービス
・tradersan:投資情報関連プロジェクト
・DFS Academy:ブロックチェーンや関連サービスを学ぶ教育プラットフォーム
・DFS Bubble:DFSChain上のクレジットトークン価格を可視化するサービス
・ElectWe:電子投票関連サービス
・Buchigiri:独立したサービスプロジェクト
ゲーム・NFT・エンターテインメント関連
・Yechuk:予測ゲームプラットフォーム
・0R9:DFSChain上のNFTマーケットプレイス
・Mystery Burn:トークンをBurnして報酬を受け取るゲーム型サービス
・888.army:Burn&Dropを活用したプロジェクト
・DFS Paws:Telegramとの連携を想定したDFSChain関連サービス
・Paw24:価格変動通知などから関連サービスへアクセスする構想
・Kodomo Coin:子供向けトークン関連プロジェクト
・DOJI:関連プロジェクト
マーケティング・広告・ファン支援関連
・SATOPump:タレントが独自のBORNを発行するファン応援プラットフォーム
・VAZREEL:インフルエンサーマーケティングサービス
・POIPI:ポイントを活用したプロモーションサービス
・Tiklame:クリック課金型広告プラットフォーム
・Gyakusen:独立した事業プロジェクト
・BitPoodle:NFT付き限定アパレルブランド
・JYOUOU:独立した事業企画
生活・店舗・ビジネス関連
・Japanezu:日本と海外をつなぐ国際マーケットプレイス
・LivingDK:生活関連サービス
・SAKUFI:店舗と利用者をつなぐWi-Fiサービス
・ロボット青果:AIとロボット技術を活用した無人青果店構想
・DFSChain連携ロボット事業:ロボット技術とDFSChainの連携を目指す事業
・NOBITA CAFE:低価格・大容量のコーヒーを特徴とする店舗事業構想
・Carneru:低価格宿泊プラットフォーム構想
・Arigataki Gratitude:感謝や親孝行などの行動を記録するサービス
・HYPER CARS:高級車関連プロジェクト
・OKUMEN:富裕層向けプロジェクト
これらには、DFSChain上の独立アプリのほか、共通基盤、追加機能、実店舗事業、開発・事業構想段階のプロジェクトも含まれる。すべてが公開済み、またはDFSChainとの連携が確定していることを意味するものではない。
DIFINESは、各プロジェクトの開発状況に応じて段階的に展開を進めていく方針だ。
1,000のアプリを、1つの共通アカウントで利用する世界へ
仮に100のサービスを利用するために100回の会員登録が必要であれば、利用者にとって大きな負担になる。
登録する企業が増えるほど、自分の個人情報がどこに保管されているのかを把握することも難しくなる。
DFSChainは、共通アカウントを活用することで、こうした重複登録を減らすことを目指している。
また、アプリごとに独立した会員管理システムを構築する必要を減らせれば、開発費や運用費の削減につながる可能性もある。
この考え方は、DIFINESが掲げる「激安の震源地 DFSChain」という低価格戦略とも共通している。
DIFINESは、共通基盤を活用して余分なコストを減らし、低価格で利用できるサービスを増やす方針だ。
安いから使われる。使われるから広がる。広がるから、さらに安くできる。
DFSChainは、一度の利用で大きな利益を得るのではなく、多くのサービスが日常的に利用される経済圏を目指している。
DFSChain Chief Architect Yoshihiro Satoが語る、これからのインターネット
DFSChainのチーフアーキテクトであるYoshihiro Sato氏は、今回の設計思想について次のような考えを示している。
「私たちは、ブロックチェーンという技術を利用者に押し付けたいわけではありません。
私が目指しているのは、誰もが簡単に、安く、安心して使えるサービスを増やすことです。
現在のインターネットでは、新しいサービスを使うたびに、さまざまな個人情報の登録を求められます。
しかし、その情報は本当に必要なのでしょうか。
企業がどれほどセキュリティ対策を強化しても、保有している個人情報には流出のリスクが残ります。
それならば、最初から必要以上の情報を集めないという考え方も重要です。
DFSChainでは、1つのアカウントで多くのアプリを利用できる環境を目指しています。
私たちが1,000のアプリを作ろうとしているのは、単にアプリの数を増やしたいからではありません。
使える場所を増やし、利用者にとって本当に便利な経済圏を作りたいからです。
技術が進化するほど、利用者の操作は簡単になるべきです。
そして、サービスが増えるほど、利用者の負担は減っていくべきだと考えています。
DFSChainは、セキュリティ、利便性、低価格を重視しながら、社会で日常的に使われるプラットフォームを目指していきます。」
セキュリティの考え方そのものが問われる時代へ
インターネットサービスは、これまで機能の豊富さや価格、使いやすさを中心に発展してきた。
しかし、個人情報流出やサイバー攻撃への不安が広がるなか、今後はプライバシー保護やセキュリティへの姿勢も、利用者がサービスを選ぶ重要な判断材料になると考えられる。
個人情報を大量に集め、それを守るために多額の費用を投じる。
その方法だけが、インターネットサービスの正解とは限らない。
必要な情報だけを扱い、利用者の負担を減らしながら、多様なサービスを提供する。
DFSChainのチーフアーキテクトであるYoshihiro Sato氏は、この考え方を基盤にDFSChainの開発を進めている。
DIFINESは今後、DFS1000 Projectを通じてアプリケーションの展開を進めるとともに、共通アカウントの利便性とセキュリティ対策の充実を図っていく。
個人情報を守る技術だけでなく、個人情報を必要以上に集めない設計そのものが評価される時代へ。
DFSChainは、その新しい選択肢の一つとなることを目指している。
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https://www.difines.org/blog/dfschain-privacy-security-yoshihiro-sato
関連情報
DIFINES公式サイト
https://www.difines.org/
DIFINES Blog
https://www.difines.org/blog
DIFINES Labs(株式会社Web3Consulting)
https://www.difineslabs.com/
※DIFINES Labsは、株式会社Web3consultingが運営する、DFSChainの普及・導入支援を担う市場推進法人です。DIFINES財団と資本関係があり関係した法人になります。


