化粧品向け酢酸セルロース真球微粒子の開発において2020年度「セルロース学会技術賞」受賞 ~サステナブルな素材で、メイクアップ化粧品に心地よい使用感を~

株式会社ダイセル(本社:大阪市北区、代表取締役社長:小河義美)は、環境にやさしい酢酸セルロースを当社独自の技術で加工した真球状微粒子を開発し、2020年12月に化粧品向けのサステナブルな素材として「BELLOCEA(R)」を上市しました。
この技術開発の研究業績がセルロース学会より評価され、この度「2020年度セルロース学会技術賞」を受賞いたしました。

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「BELLOCEA(R)」のSEM画像

■学会・賞概要
セルロース学会は、セルロースとその関連物質に関する研究の進歩をはかり、学術の発展および技術の向上に寄与することを目的として、1993年に創立した学術組織です。本会の技術賞は、セルロースおよびその関連物質に関して優秀な研究、開発または発明を行い、セルロース関連の工業の発展に貢献した会員または会員を含むグループに授与されます。

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https://cellulose-society.jp/awards


■受賞内容
・受賞対象となった業績
酢酸セルロース真球微粒子の開発と化粧品への応用

・受賞者
株式会社ダイセル 大村雅也(ヘルスケアSBU 事業推進室研究開発グループ主席研究員)
小林慧子(ヘルスケアSBU 事業推進室研究開発グループ研究員)
牧野純子(ヘルスケアSBU 事業推進室研究開発グループ研究員)


■研究の背景・概要
・化粧品配合マイクロプラスチック粒子による海洋汚染問題
ファンデーションなどの化粧品には、ナイロン粒子、アクリル粒子などのマイクロプラスチック粒子が使用されています。これらマイクロプラスチック粒子は化粧を落とす際に下水道に流れ、下水処理で捕捉されずにそのまま海に流れ海洋汚染につながります。このことから現在、中国ではマイクロプラスチック粒子を含有する化粧品の製造禁止、アメリカや欧州などではマイクロプラスチック粒子の使用規制の動きがあります。

・天然由来の生分解性酢酸セルロース真球微粒子「BELLOCEA(R)」
このマイクロプラスチックによる海洋汚染問題の解決策となりうるのが、天然由来の生分解性酢酸セルロース真球微粒子「BELLOCEA(R)」です。酢酸セルロースは、木材中に存在する「セルロース」と酢の主成分である「酢酸」を主原料とし、特に海水中で高い生分解性を有する、天然由来の環境にやさしい素材です。

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海水中分解性の比較

これまで化粧品に使われてきたマイクロプラスチック微粒子は真球状で、肌での伸びが良いことが特徴でしたが、環境に配慮した代替素材を真球状にすることは技術的に大きな課題でした。そこで、当社は独自の研究開発を進め、真球状かつ粒度が比較的均一な酢酸セルロース微粒子を製造する技術を確立しました。この技術で作製した「BELLOCEA(R)」は、従来のマイクロプラスチック真球微粒子と同等以上の使用感を実現することができます。

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ファンデーションの伸びの比較


■今後の展開
「BELLOCEA(R)」はサステナブルな素材で、柔らかい触感と伸びの良さなどを実現できる化粧品原料です。さらにUVB(中波紫外線)による炎症の防止効果を表すSPF(Sun Protect Factor)の底上げも期待できるため、UVケア商品へ配合することで紫外線防御剤の配合量を減らし、SPF効果を保ちながら肌への負担を軽減することができます。
今後、当社が運営する女性のためのヘルスケアブランドWELLMETHOD( https://wellmethod.jp )において
「BELLOCEA(R)」を配合したUVケア商品の開発、上市を計画しており、マイクロプラスチック粒子削減に貢献します。


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プレスリリース提供元:@Press
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