第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査 ~給料・福利厚生以外の勤続意欲を高める要素とは?~

法人会員向けASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下リスモン)は、第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果を発表いたしました。


[調査結果]
(1)転職希望は増加傾向
新卒入社1~3年目の男女600名に「当面3年間に対する仕事・会社に対する勤続意欲」を調べたところ、「3年後も勤務し続けていると思う(以下、3年後も勤続)」(回答率55.5%)が「3年後は勤務し続けていないと思う(以下、3年以内に退職)」(同44.5%)を上回ったものの、前回(同59.2%)からは3.7ポイント減少しました。
男女別では、「3年後も勤続」が男女ともに前回を下回る結果となったものの、男性(同59.7%)の方が女性(同51.3%)よりも勤続意欲が高い状態は続いている結果となっています。
入社年次別では、新卒入社1年目~3年目の全ての年次において「3年後も勤続」が過半数となった一方、新卒入社1年目(同58.5%)は前回(同66.0%)から7.5ポイント、新卒入社3年目(同51.0%)は前回(同56.5%)から5.5ポイント減少する結果となりました。また、入社1年目において最も勤続意欲が高く、年数の経過とともに勤続意欲が低下する傾向が表れています。
勤務先の売上高規模別においては、「10億円以上100億円未満」(同58.2%)、「100億円以上」(同64.4%)において「3年後も勤続」が過半数となり、売上規模が大きい企業ほど勤続意欲が高い結果となりました。(図表A)
「3年以内に退職」と回答した若手社員においては、「1年後は勤務し続けていないと思う(以下、1年以内に退職)」(同53.6%)が前回(同53.5%)に引き続き過半数となり、早期の退職意向が目立つ結果となりました。(図表B)

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図表A 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/勤続意欲

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図表B 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/3年以内退職希望者の1年後の勤続意欲

(2)「給与」と「福利厚生」の充実が重要!
「3年後も勤続」と回答した理由を尋ねたところ、1位「福利厚生が充実している」(回答率29.4%)、2位「給料が良い」(同26.1%)、3位「勤務時間や休日が自分に合っている」(同24.0%)となり、以下4位「仕事に誇りを持って取り組める」(15.3%)、5位「自分の成長が見込める」(同12.0%)となりました。「福利厚生が充実している」は、前回(同40.0%)に続いて1位となり、勤務先の労働環境や制度の充実度合いが勤続意欲に影響していることが表れています。男女別では、男性において「給料が良い」(同31.8%)、女性において「勤務時間や休日が自分に合っている」(同32.5%)、「女性が働きやすい」(同16.2%)が異性に比べて高い結果となりました。(図表C)

一方、「3年以内に退職」と回答した理由を尋ねたところ、1位「給料が低い」(同36.0%)、2位「仕事にやりがいを感じない」(同22.1%)、3位「最初から転職するつもりだ」(同19.5%)となり、トップ3の順位は前回と同様の結果となっています。給料や福利厚生、勤務時間については、勤め続けたい理由と勤め続けたくない理由どちらにおいても上位を占めており、勤続意欲に強く影響を与えていることが分かります。(図表D)

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図表C 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/勤め続けたい理由

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図表D 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/勤め続けたくない理由

(3)入社前の期待と入社後のギャップが退職希望に繋がる
現在の勤務先を就職先として選択した際の選択理由(以下、入社理由)を調査したところ、1位「福利厚生が充実している」(回答率27.8%)、2位「勤務時間や休日が自分に合っている」(同24.7%)、3位「給料が良い」(同22.0%)となりました。
入社理由の上位項目と、(2)における勤続希望理由の上位3項目が一致していることから、入社時の期待が現状において満たされていることが勤続意欲の向上に繋がっているものと考えられます。(図表E)
また、入社後にイメージが悪化した入社理由としては、1位「給料が良い」(同50.8%)、「社員の定着率が高い」(同50.0%)、「福利厚生が充実している」(同42.5%)となりました。「仕事に誇りを持って取り組める」、「自身の成長が見込める」、「会社に将来性がある」においては、「3年以内に退職」の回答率が40%を超えており、「3年後も勤続」と比較して10ポイント以上高いことから、入社前の期待と入社後のギャップにより退職希望につながりやすい項目といえます。(図表F)

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図表E 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/入社理由

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図表F 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/入社後にイメージが悪化した項目

(4)働き方改革が勤続意欲に影響!
働き方改革の実施状況としては、「働き方改革を実施している(以下、働き方改革実施)」(回答率56.2%)が過半数となり、働き方改革の実施有無が勤続意欲に与える影響を調査したところ、「3年後も勤続」の回答者が勤務する企業は、7割以上が「働き方改革実施」(同73.6%)である一方で、「3年以内に退職」の回答者が勤務する企業においては、6割以上が「働き方改革を実施していない」(同65.5%)ことがわかりました。(図表G)

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図表G 第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査/働き方改革実施業況

[総評]
厚生労働省の調査によると、新卒社員の3割が入社後3年以内に最初の会社を辞めているといいます。本調査は、早期退職に至る若手社員の仕事のモチベーションや勤続意欲、転職に関する考えを明らかにすべく、入社1年目から3年目の若手新卒社員を対象に仕事や会社についての満足度を調査したものです。

第5回となる本調査においては、若手社員の4割超が3年以内に退職する意向であることが明らかとなりました。第1回以降、3年以内での退職意向の割合は4割~5割での推移が続いており、本調査では前回調査から3.7ポイントの上昇となりました。また、3年以内での退職希望者のうち、半数以上は1年以内での早期退職を希望していることを考慮すると、若手社員の5人に1人が1年以内での早期退職を考えていることとなります。
勤続意欲にプラスに影響しやすい要素として、「福利厚生」や「給料」、「勤務時間・休日」の良さが挙げられた一方で、「給料」や「仕事に対するやりがい」の低さが退職意向を高めやすい要素となることが明らかとなっています。また、入社前のイメージと入社後の実態のギャップも勤続意欲に影響していることが表れており、「仕事に誇りを持って取り組める」、「自身の成長が見込める」、「会社に将来性がある」といった期待に対してギャップが生じた場合には、退職意向が強まりやすい傾向が生じています。
調査期間において、経済活動や日常生活における不便さが緩和傾向にあったためか、企業の「働き方改革」などの実施割合は前回調査から低下したものの、(4)で述べたように、これらの取り組みが、勤続意欲に影響を与えていることも顕著に表れました。

企業にとって若手社員は、自社の将来を担う重要な経営資源である上、コストを投じて採用した新入社員の早期離職は企業にとって大きな損失です。本調査からは、若手社員の勤続意欲には「福利厚生の充実」や「働きに見合った給料」、「仕事に対する誇り」、「会社の将来性」が大きく影響していることが分かります。企業は、採用活動において入社後のギャップが生じないよう、十分に説明を行い、また、社会情勢の変化に対して柔軟に社内制度を整えることで、社員が仕事や会社に誇りを持ちながら、安心して働ける環境を整備し続けることが求められているといえます。

※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/


[実施概要]
・調査名称 :第5回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査
・調査方法 :インターネット調査
・調査エリア:全国
・期間 :2021年11月22日(月)~11月25日(木)
・調査対象者:新卒入社1~3年目の男女個人
・有効回収数:600サンプル


■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しております。
今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでまいります。

掲載サイトはこちら https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/


■リスモンの概要(東京証券取引所第二部上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2021年9月末時点で14,060(内、与信管理サービス等7,043、ビジネスポータルサイト等3,147、教育事業その他3,870)となっております。

ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp/


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