AIが引用する情報の83.4%は企業公式。一方、比較・レビューサイトは1ドメイン当たり約8.1倍引用されることが判明
AI検索対策サービス「SEOAI」を展開するblocksky Inc.は、日本のBtoB SaaS・ITサービスに関するAI回答の引用元4,098件を分析した「Japan AI Citation Report 2026 - BtoB SaaS Edition」を公開しました。
本調査では、ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexity、Grok、DeepSeek、Google AI Overviewsの7つのAIプラットフォームを対象に、AIが日本のBtoB SaaSについて回答する際、「誰の情報を引用しているのか」を分析しました。
その結果、AIによる引用の83.4%を企業・サービス提供者の公式情報が占める一方、比較・レビュー/選定支援サイトはわずか22ドメインで全引用の11.4%を占め、1ドメイン当たりの平均引用数は企業公式サイトの約8.1倍に達することが分かりました。
この結果は、AI検索対策が単なる「自社サイトの最適化」ではなく、AIが参照する情報源全体を把握し、自社がどの情報源でどのように表現されるかを設計する時代に入りつつあることを示唆しています。
調査背景:SEOから「AIに選ばれる情報設計」へ
ChatGPTやGemini、Google AI Overviewsなどの普及によって、ユーザーの商品・サービス探索行動は大きく変化しています。
従来の検索マーケティングでは、「Google検索で何位に表示されるか」が重要な指標でした。
一方、AI検索では、
「おすすめの勤怠管理システムは?」
「中小企業向けの経費精算SaaSを比較して」
「採用管理システムを選ぶ際のポイントは?」
といった質問に対して、AIが複数のWebサイトから情報を収集・要約し、直接回答を生成します。
そのため企業にとって重要になるのは、検索順位だけではありません。
AIが自社を知っているか。
どの情報を根拠に回答しているか。
どの第三者サイトを繰り返し参照しているか。
そして、自社や競合がどのように紹介・引用されているか。
こうした「AIの情報源構造」を理解することが、今後のBtoBマーケティングにおける重要なテーマになるとSEOAI Researchでは考えています。
そこで今回、日本のBtoB SaaS・ITサービス関連の質問を対象に、7つのAIが回答生成時に利用した引用元を収集・分類し、その構造を分析しました。
調査結果1:AI引用の83.4%は「企業・サービス提供者の公式情報」
4,098件の有効引用を分類した結果、企業・サービス提供者の公式情報が3,418件となり、全体の83.4%を占めました。
情報源タイプ別の構成比は以下の通りです。
●企業・サービス提供者公式:83.4%
●比較・レビュー/選定支援:11.4%
●専門メディア:2.6%
●公的機関・研究:1.4%
●UGC・SNS:1.2%
「AI検索では第三者メディアだけが重要になる」と語られることもありますが、今回の日本語BtoB SaaSに関する調査では、その見方は支持されませんでした。
AIにとっても、製品仕様、料金、対象顧客、FAQ、導入事例、独自調査などが掲載された企業の公式サイトは依然として主要な一次情報源となっています。
つまりAIO/LLMO対策においても、自社サイトの情報を充実させることは引き続き重要です。
しかし、今回の分析で見えてきたのは、それだけではありませんでした。
調査結果2:比較・レビューサイトは、1ドメイン当たり約8.1倍引用される
引用総数だけを見ると企業公式が圧倒的ですが、「1ドメイン当たりの引用数」で比較すると、まったく異なる構造が見えてきます。
企業公式は、
1,309ドメイン/3,418引用
平均2.61引用/ドメイン
でした。
一方、比較・レビュー/選定支援サイトは、
22ドメイン/468引用
平均21.27引用/ドメイン
となりました。
比較・レビューサイトは、企業公式サイトと比べて1ドメイン当たり約8.1倍引用されています。
つまりAIは、多数の企業公式サイトを幅広く参照する一方で、比較・レビュー情報については、ごく少数の有力サイトを繰り返し利用していることが分かります。
BtoB企業にとって今後重要なのは、「自社サイトをAI向けに改善すること」だけではありません。
自社カテゴリーについてAIが何度も参照している第三者サイトを把握することも重要になります。
調査結果3:比較・レビュー引用の73.7%を、わずか上位4サイトが占める
比較・レビュー/選定支援カテゴリーでは、特に強い集中が確認されました。
引用数上位は、
1位:aspicjapan.org 113引用
2位:boxil.jp 96引用
3位:itreview.jp 69引用
4位:it-trend.jp 67引用
となりました。
この上位4サイトだけで345件の引用を占め、比較・レビュー系468引用の73.7%に達しています。
さらに上位10サイトまで広げると、その割合は92.3%となりました。
企業公式サイトでは上位4ドメインの占有率が5.5%だったのに対し、比較・レビューサイトでは73.7%。
AI検索における第三者情報源は、非常に強い「集中市場」を形成していることが分かります。
「Japan AI Citation Ranking」1位はASPIC(※)
(※)今回の調査条件において、AIから最も多く引用されたドメインを集計した「Japan AI Citation Ranking」は以下の結果となりました。
1位 aspicjapan.org:113引用
2位 boxil.jp:96引用
3位 itreview.jp:69引用
4位 it-trend.jp:67引用
5位 biz.moneyforward.com:54引用
6位 neo-career.co.jp:52引用
7位 tracom.co.jp:45引用
8位 onamae.com:38引用
9位 wantedly.com:38引用
10位 meetsmore.com:31引用
なお、本ランキングはSEOAIの調査条件下における引用回数に基づくものであり、各サイトの信頼性や品質そのものを評価するものではありません。
調査結果4:「AIが見る場所」は、SaaSカテゴリーによって大きく異なる
さらに、引用元の構成はBtoB SaaS全体で一定ではないことも分かりました。
比較・レビューサイトが占める割合は、
●生成AI・DX支援:1.7%
●HRTech A:5.8%
●HRTech B:15.5%
●バックオフィスSaaS:20.5%
●MarTech/MA:12.0%
となりました。
生成AI・DX支援とバックオフィスSaaSでは、比較・レビューサイトの引用比率に約12倍の差があります。
つまり、「BtoB SaaSのAIO対策」と一括りにすること自体が難しいことを示しています。
自社が属するカテゴリー、ユーザーの質問意図、AIプラットフォームなどによって、AIが参照する情報源は変化します。
そのためSEOAI Researchでは、単発の順位や引用有無を見るのではなく、AI × Prompt × 情報源 × 時間軸で継続的に観測することが重要だと考えています。
調査結果5:日本語BtoB SaaSではUGC・SNS引用は1.2%。Redditはわずか2件
海外のGEO/AIO関連では、RedditをはじめとしたUGCやコミュニティの重要性が語られるケースがあります。
しかし今回の日本語BtoB SaaS調査では、UGC・SNSからの引用は49件で、全体の1.2%でした。
主な内訳は、
note.com:27引用
YouTube:11引用
LinkedIn:2引用
Medium:2引用
Reddit:2引用
です。
特にRedditは4,098件中わずか2引用でした。
もちろん、これは「日本市場ではUGCが重要ではない」という意味ではありません。
今回のBtoB SaaSという領域、使用したプロンプト、測定時点における結果です。
一方で、海外で語られているGEO/AIOの成功パターンを、そのまま日本企業へ適用することには注意が必要であることを示す結果でもあります。
SEOAIが提唱する、これからのAIO:「情報源エコシステム設計」
今回の調査から、SEOAI Researchでは今後のAIOを、次の3つの視点で捉える必要があると考えています。
1. Owned Information
自社サイトを、AIが参照できる一次情報の基盤にする。
製品仕様、価格、対象顧客、FAQ、導入事例、独自調査などを、AIが理解しやすい形で明確に提供する。
2. External Information
AIが実際に参照している第三者情報源を特定する。
自社カテゴリーで、AIがどの比較サイト、レビューサイト、専門媒体を繰り返し利用しているのかを把握する。
3. Continuous Measurement
複数AI・複数Prompt・時間軸で継続的に観測する。
AIの回答は固定された検索順位ではありません。モデル、プロンプト、検索機能、時点によって変化します。
そのため「一度引用されたか」ではなく、継続的に変化を測定する必要があります。
AIOは今後、「FAQを増やす」「Schemaを追加する」といった個別施策だけではなくなっていくと考えています。
AIが自社カテゴリーを理解するとき、どの情報源を見ているのか。
その情報源の中で、自社はどのように説明されているのか。
競合と比べ、どのように引用・紹介・推薦されているのか。
こうした「AI上の情報流通構造」を把握し、改善していくことが、新しいマーケティング活動になっていくとSEOAIは考えています。
「検索順位」だけでは見えない時代へ。SEOAIは、AIが見る世界を可視化する
検索エンジンの時代、企業は「Googleからどう見えているか」を分析してきました。
生成AIの普及によって、これから企業が把握すべき対象はさらに広がります。
ChatGPTは何を見ているのか。
Geminiはどの媒体を参照しているのか。
ClaudeやPerplexityでは、自社と競合はどのように扱われているのか。
SEOAIは、こうした「AIから企業・ブランドがどう見えているか」を捉えるための取り組みを進めています。
今回の「Japan AI Citation Report」は、そのための調査プロジェクト「SEOAI Research」の第一歩です。
今後も同一Prompt Setを継続的に測定し、引用元シェア、Citation Stability、AIごとの情報源構造の変化を追跡していく予定です。
また、BtoB SaaS Editionに続き、
Healthcare / Hospitality / Finance / Local Business
などの領域への調査拡大も予定しています。
AI検索時代に、企業は「検索される会社」から「AIに理解され、引用され、選ばれる会社」へ。
SEOAIは、その変化をデータで可視化していきます。
調査概要
調査名
Japan AI Citation Report 2026 - BtoB SaaS Edition
調査対象
日本語BtoB SaaS・ITサービス関連の質問
対象AI
ChatGPT / Gemini / Claude / Perplexity / Grok / DeepSeek / Google AI Overviews
元データ
4,128 citation records
有効分析対象
4,098 citations / 1,409 unique domains
分析単位
Prompt × AI × Domain
情報源分類
First-party / Comparison & Review / Editorial Media / Public & Research / UGC
分類方式
SEOAI Source Classification v1.0
測定時期
2026年8月
調査・分析
blocksky Inc. / SEOAI Research
調査結果の解釈について
AIの回答・引用元は、モデル更新、検索機能、地域、時点、プロンプトなどによって変化します。
本調査はWeb全体や日本企業全体の引用率を推定するものではなく、設定したBtoB SaaS関連質問群における観測結果です。
また、「引用されたこと」は、そのブランドや製品が推薦されたこと、あるいはAIがその情報源の品質・信頼性を認定したことを意味するものではありません。
SEOAI Researchについて
SEOAI Researchは、AIが企業・ブランド・商品・サービスについて回答する際に、「どの情報を参照し、どの情報源を引用しているのか」をデータから明らかにする調査プロジェクトです。
検索順位だけでは捉えられない、AI時代の新しい情報流通構造を継続的に分析していきます。
Japan AI Citation Reportは継続シリーズとして展開し、今後さまざまな業界・カテゴリーへ対象を拡大していく予定です。
SEOAIについて
SEOAIは、ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexityなどの生成AI・AI検索における企業やWebサイトの可視性を分析し、改善につなげるSEO・AIO/LLMO分析プラットフォームです。
AI上でのブランドの言及状況、引用元、競合との比較、WebサイトのAI対応状況などを可視化し、「なぜAIに選ばれているのか」「なぜ自社が引用されていないのか」「何を改善すべきか」を分析することで、企業のAI検索時代への対応を支援します。
■ 会社概要
blocksky Inc.(blocksky株式会社)は、AIとブロックチェーン技術を活用し、AI検索時代における企業の発見・集客を再設計する次世代マーケティングテクノロジー企業です。
主力プロダクトである SEOAI は、ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexity、DeepSeek、Grok、Google AI Overviewなど、AI検索時代における企業・ブランドの可視性を分析し、AI回答内で表示・引用・推薦されるための改善提案まで支援するAI検索対策プラットフォームです。
SEOAIでは、従来のSEOスコアに加えて、自社や競合がAI回答内でどのように表示されているかを可視化し、AIに選ばれるために必要な情報構造、コンテンツ、FAQ、専門性、実績、料金、比較情報、第三者評価などの改善ポイントを提示します。
そのほか、blockskyは以下のプロダクトを展開しています。
AI時代の検索・発見を最適化するAIO/GEO/LLMOツール「SEOAI」
https://seoai.space/
日本国内の約140万ドメイン、700万ページ以上をベクトル化(2026年8月25日時点)。分析基盤「SEAI コーパス」
https://seoai.space/demo
公式サイト:
https://blocksky.xyz/index
会社名:blocksky Inc.(blocksky株式会社)
所在地:東京都港区(海外拠点:ホーチミン)
事業内容:AIO、GEO、LLMO対策ツール開発・運営、AIアプリ開発、ブロックチェーンプロダクト開発、広告およびその他関連コンサルティング
■ 本件に関するお問い合わせ先
blocksky Inc. PR担当
Email:info@blocksky.xyz


